MRI株式会社三菱総合研究所

INNOVATION NETWORK FOR CO-CREATING THE FUTURE

INCF「2019年度総会」を開催

INCF「2019年度総会」の様子

2019年4月から未来共創イノベーションネットワーク(INCF)の3年目の活動がスタート。4月19日には、「2019年度INCF総会/交流会」を開催しました。当日は、会員企業・団体、社内関係者を含め約130名の参加者を得て、会場は満席、盛会となりました。

株式会社三菱総合研究所 INCF事務局長 小野 由理

三菱総合研究所 代表取締役社長 森崎 孝の開会挨拶ののち、INCF事務局長の小野 由理から2018年度の総括と2019年度の活動について抱負を述べました。『2018年度版 イノベーションによる解決が期待される社会課題一覧』(通称:社会課題リスト)を公開後、ダウンロード数が半年間で700件に上り、現在も日々増え続けていること、ビジネスアクセラレーションプログラム(BAP)への参加、受賞がベンチャーの信用力を高め、成長支援に繋がる事例が出ていること、SIG、WGの活動を通じて共創による事業開発事例が出てきていること等を紹介しました。

また、2019年度は、INCFの事務局機能を「触媒」から「プロデューサー」へと進化させ、事業共創と社会実装に向けた活動をさらに加速させていくことを表明しました。

2018年度下期SIG・WG・研究会の活動報告

① 生活習慣病予防SIG(起案者:京セラ)

生活習慣病は現代の社会問題のひとつで、若いうちから予防策を講じることが重要と考えます。一方、身体機能の低下を感じない若年層の健康への意識は乏しく、予防策のビジネス的な成功例も乏しいのが実情です。本SIGでは「健康が目的化しにくい20代・30代の行動変容」を命題としました。問題解決の端緒として身近なペルソナを設定したヒアリングを行い、あわせて行動心理学から「メリットの法則」「期待理論」「ゲーミフィケーション」などを応用してターゲットを行動変容に導く方法を探索しました。

議論の結果、「打ち手」は大きく二つと結論づけました。一つが「会社による半強制介入」、もう一つは「インセンティブによるフック」です。後者に関しては、例えば、「健康増進のエビデンスをチケットにした男女マッチングイベント」「運動で貯めたポイントを使えるスマホゲーム」「Nキロ先のお店まで歩くと使えるクーポン」「運動メニューをこなすとコンテンツを閲覧できるアプリ」などのアイデアが出されました。ヒアリングやアイディエーションを通じて、各参加者がインサイトを得たことを成果とし、本SIGはいったん活動を終了します。

② ワーケーション&ビヨンドSIG(起案者:凸版印刷)

新しい働き方の形態「ワーケーション」に着目し、大都市圏で働く人材の成長機会の提供と地域発のイノベーション創出を組み合わせた事業の検討を、大分県別府市をフィールドにしておこなってきました。参加メンバーによる現地視察も実施し、別府市の特色、資源を踏まえた、複数の事業アイデアとプロトタイプが提案されました。

2019年度はWGに移行し、観光やインバウンドをテーマにした課題解決、あるいは多国籍人材(学生)との共創によるグローバルマーケットへの展開等、企業の企画・新規事業部門等の人材をターゲットにした「イノベーション創出型ワーケーション」の実証を実施、事業化の可能性について探索、検証をおこなう予定です。

③ 学び直しWG(起案者:INCF事務局)

学び直しWGでは、企業会員B(ベンチャー)のJOINSおよびTRUNKが推進する教育事業のブラッシュアップや新規展開を、他のINCF会員企業・団体との連携によって実現する活動をおこないました。

■変身資産形跡支援研修サービス by JOINS
人材シェアリングサービスを軸にした企業向けプログラム。従来型の転身支援は外的なインセンティブによるものがほとんどであったが、これを自律支援へ転換することにより、60歳時点で選択肢を持つこと、大企業が、活力ある自律的な60代シニアを育成・輩出することを目指します。

■Recurrent mama by TRUNK + 柏市
「子育てをきっかけに仕事を辞めた」という母親たちは「復帰してもうまくやれるだろうか」という不安を抱えています。また、在宅でも可能な仕事のスキルを得るためのスクール費用の捻出が難しいという問題もあります。柏市役所の賛同・協力を得て、ウェブ業界へのジョブチェンジが可能となるスキルが習得できる無料スクールの開講を目指しています。実証に向けて、本WGは2019年度も継続していく予定です。

④ プラチナキャリア支援WG(起案者:三菱UFJ信託銀行)

「人生100年時代において、長期的な視点で自己の成長や所属する企業の発展、ひいては社会への貢献を目指し、年齢によらず自律的な学び・経験を通じてスキルを磨き、得られたスキルを存分に活かして積み上げていくキャリア」を“プラチナキャリア”と定義し、このような取り組みを積極的に支援、奨励する企業を表彰する「プラチナキャリアアワード」を新たに創設しました。

このほど「第1回プラチナキャリアアワード」(審査委員長:三菱総合研究所 理事長 小宮山 宏)を実施し、授賞式を2019年5月23日にイイノ&カンファレンスルームで開催します。

⑤ 渋滞解消WG(起案者:トヨタ自動車)

本WGでは、昨年度より渋滞解消に繋がる行動変容を促すための施策を検討してきました。また、本WG活動の一環として、参加メンバーであるベスプラが2018年7月から本年3月まで実施した山梨県富士吉田市で行った実証実験(渋滞緩和と地域振興を目的にアプリ情報提供・クーポンを発行)の結果、渋滞解消に寄与する水準の行動変容の可能性があることがわかりました。

2019年度はこれまでの成果も踏まえ、車両プローブを活用した役立つ交通情報を作る「車両プローブ活用WG」を立ち上げ、ビジネスモデルの構築を目指します。

⑥ インパクト投資WG(起案者:INCF事務局)

本WGでは、「金融WG」にて検討したインパクト評価のフレームワーク等を活用しつつ、実際にスタートアップとの協業(企業会員Bのゲイト=漁業・地域再生、ウェルモ=介護ICT)を通じて、その有効性等について具体的・実証的に検討する取り組みを進めています。2018年下期には、ゲイトが操業する三重県尾鷲市須賀利地区の漁港を現地視察しました。これを踏まえ、総会ではゲイトの活動をもとにした漁業へのインパクト投資について解説・報告をおこないました。

今後は、両企業のインパクト評価についてアウトプットのイメージやインパクト評価の方向性、あるいはインパクト市場の活性化に向けての議論をさらに進めていく予定です。

⑦ オープンイノベーションマネージメント研究会(OIM研究会)

OIM研究会は、INCFのアドバイザーを務める京都大学大学院の椙山泰生教授のリーダシップのもと、2018年6月からスタートしました。アカデミック側がオープンイノベーションの理論や枠組みの提示・論点整理をおこない、企業側がCVCやアクセラレーターなどの実例に基づく問題意識を提示、共有しながらディスカッションを重ねました。計8回の開催により、オープンイノベーションによる新規事業創造」について参加者間で多角的に検討し、理解を深めました。

OIM研究会は、基本的な枠組みを維持し、2019年度も継続します。なお、今年度からは、広く会員メンバーに本研究会に参加をいただけるよう、各回へのスポット参加を可能とします。また、当日会場参加ができない方が研究会の模様を視聴できるよう、オンラインミーティングツール(Skype)を活用した運営を実施します。

2019年度 新規活動紹介

「教育の翼」SIG(起案者:京セラ)

子供たちを取り巻く教育環境は様々な課題に直面しています。特に学校の「小規模化」による子供の孤立や「貧困」による意欲の低下は大きな課題であり、遠隔教育支援サービスや校外学習支援サービス等、IoTの技術で学習意欲を高める環境づくりを目指します。例えば、遠隔自習システムで勉強仲間と繋がる空間を作り、リモートメンターシステムで子供たちの進路や学習、悩み相談の場を設けることも可能です。

すべての子供にチャンスを、すべての子供にユメを」をスローガンとし、教育にIT技術を活用することで「教育の翼」を広げることをめざします。

INCF新規会員の自己紹介、ショートピッチ

後半のプログラムでは、新規にINCFに加入した会員等(22企業・団体)から、イノベーション関連の取り組みや事業内容についてショートピッチを行っていただきました。

登壇企業・団体(※登壇順)は以下の通りです。

  • 住友生命 様

    住友生命 様

  • 大和ハウス工業 様

    大和ハウス工業 様

  • ブリヂストン 様

    ブリヂストン 様

  • 三菱重工業 様

    三菱重工業 様

  • 計量計画研究所 様

    計量計画研究所 様

  • 東北大学 オープンイノベーション推進機構 様

    東北大学
    オープンイノベーション推進機構 様

  • 科学技術振興機構 様

    科学技術振興機構 様

  • 松本市 様

    松本市 様

  • 九州大学共創学部 様

    九州大学共創学部 様

  • OUTSENSE 様

    OUTSENSE 様

  • アメニモ 様

    アメニモ 様

  • エーアイスクエア 様

    エーアイスクエア 様

  • AC Biode 様

    AC Biode 様

  • エネショウ 様

    エネショウ 様

  • それいけシステムコンサルティング 様

    それいけシステムコンサルティング 様

  • T-ICU 様

    T-ICU 様

  • ディビイ 様

    ディビイ 様

  • Drone Future Aviation 様

    Drone Future Aviation 様

  • Ridilover 様

    Ridilover 様

  • Lily MedTech 様

    Lily MedTech 様

  • ワークシフト研究所 様

    ワークシフト研究所 様

  • リトルソフトウェア 様

    リトルソフトウェア 様

交流会

総会終了後は各企業のピッチの熱気をそのままに、会場を移動し、交流会を行いました。ショートピッチをいただいた13社のベンチャー企業がデモブースを設置、各ブースを中心に参加者同士の会話が弾み、密度の濃いネットワーキングとなりました。

INCFでは、引き続き社会課題を基点とした事業の構想、実現に向けて、会員同士が立場を超えて議論し協働できるよう、取り組みを推進して参ります。(了)

交流の様子

交流会の様子

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