MRI株式会社三菱総合研究所

INNOVATION NETWORK FOR CO-CREATING THE FUTURE

INCF中間報告会・BIC倶楽部(INCF Meetup)を開催

2017年10月24日、三菱総合研究所(以下、MRI)会議室において「INCF中間報告会/BIC倶楽部(INCF Meetup)」を2部構成で開催しました。前半の部では、2017年度上期の振り返りと下期の活動計画について報告、後半の部では、過去のビジネスアイデアコンテストの応募企業、ファイナリスト、受賞者などによるショートピッチ並びにブース出展をおこない、INCF会員大企業との交流会を実施しました。

冒頭、MRIオープンイノベーションセンター長(INCF事務局長)の小野由理より、上期のINCFの取組みについて報告を行いました。具体的には、インパクトの大きな社会課題を設定し、これを社会課題リストとして発行したのをはじめ、ビジネスアイデアコンテストの開催を通じてのスタートアップとのネットワーク形成、複数の社会課題テーマでスペシャル・インテレスト・グループ(以下、SIG)を立ち上げ、社会課題解決型の事業コンセプトについて討議を進めてきました。今後は、事業化、ビジネス実装に向けて、更に共創活動を加速していくことを表明しました。

続いて3テーマのSIG活動実績と今後の展開について各リーダーから報告。その後、11月から立ち上げを予定している、新しいSIGの概要紹介を各起案者から行いました。また、後半プログラム「BIC倶楽部(INCF Meetup)」では、ブース出展するスタートアップ等17社によるショートピッチをおこない、交流・ネットワーキングしやすい雰囲気を醸成しました。

SIG報告

トヨタ自動車 先進技術統括部 主幹:入江 喜朗氏

トヨタ自動車 先進技術統括部 主幹:入江 喜朗氏

【SIG①】渋滞ゼロ社会を目指した価値創造(渋滞SIG)

環境負荷、経済的損失など大きな社会コストとなっている渋滞の解消を目的として発足。ワークショップをはじめ、これまで5回の会合を重ね、メンバー間で課題感やモチベーションの共有を図るとともに、事業アイデアを精査、最終的に6つの事業アイデアに落とし込みました。うち1つの事業アイデアについて、2018年3月までに事業化の可能性を検討、判断するため、ワーキンググループ(WG)を発足させ、事業モデルの進化、事業化に向けた実証実験を同時に行っていく予定です。

発表者のトヨタ自動車の入江氏は、SIGについて「多様なメンバーが集まり、一社ではできない取り組みの実現の大きな原動力となった」。「リーンスタートアップ的に事業化検討することが、今後社内で企画を通す力になる」と評価、「しっかりと成功事例を残したい」と述べました。

電通国際情報サービス 上席執行役員:齋藤 実氏

電通国際情報サービス 上席執行役員:齋藤 実氏

【SIG②】安全・安心な食の提供を起点とした地域資源の価値最大化(食料SIG)

本SIGは、「食の安心・安全」が最大のテーマでしたが、ワークショップや議論の結果、①「農業の担い手不足への解決策」②「建設現場の課題解決策」という2つの方向性でテーマを再設定することとなりました。

当初、“安心・安全”、“地方創生(魅力ある産品の活用)”、“海外展開”という3つの切り口で検討をおこないましたが、その根幹にある後継者不足問題への対応が必要との理解・認識を踏まえ、上記①を設定。また②については、農業機械の効率的運用の議論が端緒となりました。例えば、人工衛星「みちびき」の高精度GPSを使った“i-construction”も視野に入れて、今後、新SIG立ち上げを目指します。

三菱東京UFJ銀行 経済調査室長:佐藤 昭彦氏

三菱東京UFJ銀行 経済調査室長:佐藤 昭彦氏

【SIG③】金融アプローチを通じた社会課題解決方策検討(金融G)

「直接個別の社会課題を解決するというより、社会課題を解決する事業を主として金融面からロジスティカルに支援する」というのが本SIGの位置付けです。世界的にはESG投資やインパクト投資は増加しており、およそ2,300兆円、全世界の資産運用の1/4を占めるまでになっています。一方、日本では5,000億円程度に留まっており、その理由の一つが社会的インパクト成果を明示する評価軸がないことと認識しています。

今後は社会インパクト評価手法の確立を目指し、①ソーシャルベンチャーへのインパクト投資における評価、②個別企業のIR等社会的事業評価の2つのケースで、評価法を検討していく予定です。また、評価モデルは、国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)からブレイクダウンしたアウトカム等、汎用性・社会性の高いものを利用していきます。

※ ESG投資:環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資。

新SIG紹介

東京地下鉄 企業価値創造部 課長補佐:桶田 麻衣子氏

東京地下鉄 企業価値創造部 課長補佐:桶田 麻衣子氏

「シェアリングによる柔軟な働き方実現」(働き方革命)
起案者:東京地下鉄株式会社

東京メトロの課題解決テーマのひとつが混雑緩和。しかし、1社ではその解決の実現は難しい。INCF会員のなかから、参画企業を広く募り、「働き方改革」という視点=「時間」×「場所」の掛け算を多様に駆使し、“柔軟な働き方”を模索、実現することで、混雑緩和にも繋げたいと考えています。

キーワードは「シェアリング」。個人・企業・社会の各レイヤーで課題を洗い出し、ビジネスアイデアを検討します。(2017年11月〜2018年3月まで計5回程度の会合を予定)

東京海上ホールディングス 事業戦略部 マネージャー:風尾 雄一郎氏

東京海上ホールディングス 事業戦略部 マネージャー:風尾 雄一郎氏

「健康経営を促進するためのビジネス創造」(ウェルネス)
起案者:東京海上ホールディングス株式会社

現在約10兆円の生活習慣病に関する国民医療費は、高齢化の進展等に伴い、2025年には現在の2倍、約20兆円に達するとの見込みもあり、生活習慣病予防は重要な社会課題の一つと言えます。

本SIGでは、「健康意識の高い低いにかかわらず、健康づくりに取組めるようになるためには、どんな仕組みが必要か」といった観点から議論を行い、行動変容を継続的に促すビジネスモデルの検討を行います。(2017年11月〜2018年3月まで計5回程度の会合を予定)

三菱総合研究所 プラチナ社会センター 主席研究員:高橋 寿夫

三菱総合研究所 プラチナ社会センター 主席研究員:高橋 寿夫

SIGテーマ案「教育・学び」
幹事企業:未定

生産年齢人口の減少やAIの台頭、人生100年時代を迎え、職の流動化、高齢者・女性・外国人等の新たな労働人口の拡大が予想されるなか、将来、課題となると思われるのが“学び直し”。現状、何が求められているのかが不明瞭のため、不足スキルが分からない、マッチングも不十分であることが課題と考えられています。

学び直しは、若年層含め幅広い年齢層がターゲットとなりますが、先ずは「シニア層の雇用促進と学び直し」をテーマとする予定です。今後、本テーマに関心を有する会員企業へのヒアリング、要望も踏まえ、SIGの組成を目指します。

BIC倶楽部(INCF Meetup)

後半のプログラム「BIC倶楽部」では、過去の「INCFビジネスアイデアコンテスト」の応募企業、ファイナリスト、受賞者が参集、INCF企業会員A(大企業)やMRI研究員等との交流会を実施しました。

会場では、ウェルネス、エネルギー・環境、水・食料各分野のコーナーに分かれてブース出展をおこない、各社の商品・サービスのディスプレイ、デモの実演を行いました。交流会に向けては、事前にブース出展スタートアップのプロフィールを大企業会員に紹介し、双方からマッチング希望を聴取したこともあり、熱心に意見交換する姿が見られ、密度の濃いネットワーキングタイムとなりました。

BIC倶楽部(INCF Meetup)でのネットワーキングの様子

BIC倶楽部(INCF Meetup)でのネットワーキングの様子

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